演説するゼレンスキー大統領の目的は?ウクライナの日本への反応は?

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2022年2月24日のロシア侵攻後。

西側諸国に演説を繰り返す、

ウクライナのゼレンスキー大統領。

2022年3月23日には。

日本の国会でも演説しました。

  • 演説するゼレンスキー大統領の目的は?
  • そもそも、ウクライナは日本をどう見ている?
  • 今後、日本はウクライナとロシア情勢にどう対応する?

等々について、調査&考察しました。

目次

ゼレンスキー大統領が日本の国会で演説する目的は?

参議院議員からの情報発信では?

参議院議員で自由民主党の佐藤正久氏からのツイートでは。

対ロシア制裁とアジア諸国への制裁働きかけ等が行われる可能性がある

との見立てでした。

演説の原稿が、事前に提出されているのでしょうか?

国会では、時折、国会答弁の原稿がやりとりされている場面を見かけます。

日本の国会が、ゼレンスキー大統領の演説を丸腰で聴くとは、考えにくいです。

少なくとも、事前周知について。

何らかのやりとりは、発生しているものと思われます。

(特に日本側から)

とはいえ、ウクライナの存続がかかっています。

ゼレンスキー大統領としては。

とにかく何としても世界に協力を訴えたい状況なのは、容易に拝察できます。

自分の言葉で伝えたい!

という意志もあったでしょう。

国会演説前の反応@日本

Twitterでは、以下のようなツイートがありました。

  • 軍隊を持たない日本がやるべき事を考える
  • 日本の国益を冷静に考える必要がある

冷静な意見ですね。

国会中継でゼレンスキー大統領が演説した内容

2022/3/23の国会中継では。

  • 日本の援助に心から感謝
  • ウクライナでは数千人が死亡し、そのうち121人の子供が亡くなっている
  • ロシアがサリンによる攻撃を計画
  • ウクライナには、4箇所の原発と15個の原子炉がある
  • 侵略者に対しては、強いメッセージが必要
  • 制裁や支援の継続をお願いする
  • 日本のリーダーシップに期待
  • 日本の発展の歴史は、調和の歴史
  • 環境や文化を守る日本
  • ロシア侵攻の津波を止めてほしい
  • ウクライナ人は日本の文化が好き
  • ウクライナと日本は距離があるが、価値観が似ている
  • ウクライナに栄光あれ、日本に栄光あれ

演説の目的としては、

ロシアへの制裁の継続
ウクライナへの支援の継続
アジアでのリーダーシップに期待

以上3点を感じました。

岸田総理への直接のメッセージは、同時通訳からは聞き取れませんでした。

原稿を見ずに、全てウクライナ語で約15分の演説。

日本政府には、事前の原稿は届かなかったようです。

過去の歴史、北方領土や東日本大震災といった直接の言及はありませんでしたが。

復興津波というフレーズも使用しました。

全体的な内容としては。

他国に対するメッセージと比較すると、それほど直接的な厳しい指摘はなく。

ウクライナ人は日本の文化が好き

という好意的な部分を強調していたような印象を受けました。

国会演説後の反応@日本

国会演説後のツイート。

概ね、理解を示す内容が多数でした。

ゼレンスキー大統領が、日本人に響くように考え抜いた演説だったことが分かります。

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そもそもウクライナは、日本をどう見ている?反応は?

ゼレンスキー大統領の演説を踏まえ、

ウクライナに対して思いを巡らす前に。

相手が日本に対してどんな反応を持っている?

という視点は大切です。

ウクライナ語の記事を調べました。

日本の太陽光発電に対するコメント

日本のニュースを読むと、この国は少なくとも1世紀先を生きているようです。

2015年のツイートです。

2013年11月に運転開始された、鹿児島県七ツ島のメガソーラー発電所(70MW)について、コメントしています。

東日本大震災での原発事故を踏まえ、50MWを超える巨大な太陽光発電の先駆けとなった象徴。

ウクライナも黒海に面した国。

このニュースは、ウクライナ自然保護協会のサイトでも。

海上を利用した発電に対し、驚きを持ってコメントされていました。

観光名所としての活用についても、紹介されていました。

日本は科学立国

そんなイメージが、あるようです。

↓参照先↓
日本は太陽光発電に切り替えています

若者の大多数は、原爆はロシア人に投下されたと信じている!?

続いては。

太陽が昇る国についての43の興味深い事実

というウクライナのサイトを発見。

興味深かったコメントを抜粋します。

  1. アメリカ人の存在感が強いため、日本人は野球を始め、広島と長崎の原爆はアメリカ人ではなくロシア人によって投下されたと若者の大多数が信じています
  2. 日本はアマゾンの熱帯雨林の世界最大の消費者です
  3. 日本は、核兵器のすべての恐怖を経験した世界で唯一の国
  4. 日本の学校で勉強する外国語は英語だけ
  5. 憲法によると、日本には軍隊がなく、軍隊も持てません
  6. 多くの日本企業は、従業員のために朝のトレーニングを行っています

2〜6のコメントについては、まだ納得感はあるものの。

日本の若者の大多数、原爆がロシア人によって投下されたと思ってませんよね??

さすがにコレはあり得ないです。

仮に、そういう方がいるとしても。

データを示さずに一部分を切り取っていると感じます。

日本で言えば。

ロシア人はペットにクマを飼う

といったイメージでしょうか。

このサイトの最終更新日は?

2022年1月19日

ごく最近の更新です。

Враження про історію Японії
(日本の歴史の印象)

と、ウクライナ語でGoogle検索すると。

検索結果の3位に表示されます。

(2022年3月22日現在)

↓参照先↓
太陽が昇る国についての43の興味深い事実

ウクライナのサイトでこういった情報が出ているということは?

日本人が当たり前だと思っていることを、ウクライナでは当たり前と思われていない

という認識を、改めて持っておく必要性を感じます。

そう考えると?

他にも、日本の一部が間違って認識されている可能性がありますね。

意図的なものも感じます。

1つの情報のみを信用せずに、複数のルートから判断する必要がありますね。

日本側からも、個人レベルではなく。

然るべき国の機関やリーダーが、「日本国」として海外に向けて情報発信を継続するべきでしょう。

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今後、日本はウクライナやロシア情勢にどう対応する?

ゼレンスキー大統領が国会演説する2日前。

ロシア外務省は、北方領土交渉の中断を発表しています。

ロシア側からの牽制?

とも考えられます。

2022年3月22日。

これを受けて、日本の岸田首相は。

極めて不当である
断じて受け入れられない
強く抗議をする

と声明しています。

即座に反応した、お馴染みの遺憾砲。

何も反応しないよりはマシ、といった所でしょうか。

少なくとも、日本は。

戦争をしない
軍隊を持たない

と、日本国憲法9条で定めています。

日本が戦争をすることは、できません。

ワタクシも含め、多くの日本国民の皆さんは、戦争を望んでいないでしょう。

暴力に暴力で返すと。

先々に遺恨しか残りません。

集団的自衛権については、今後の議論次第で解釈が変わる可能性もありますが。

個別的自衛権の行使は、可能です。

国際的に正当防衛が認められる場合もあるでしょう。

とはいえ。

何より、そこで尊い命が失われることは避けるべきです。

この状況を踏まえた上で。

日本は、ウクライナやロシア情勢にどう対応するか?

ネットの反応も踏まえて、考察しました。

ミサイル防衛の警戒監視と先端技術に注力する

日本国憲法第9条には。

日本国民は、正義と 秩序を基調とする国際平和 を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

出典先:
ウィキペディア「日本国憲法第9条」

と、定義されています。

となると?

防衛手段を強化する方法しかなさそうです。

防衛省のサイトを調べた所。

日本国のミサイル防衛(MD)として、2004年からシステムの整備が開始されていました。

  • レーダー、人工衛星、航空機、艦艇などによって、今この瞬間も、警戒監視にあたっている
  • ミサイルが発射されてから総理の判断を仰いでいては間に合わないため、現場指揮官が躊躇なく迎撃できる仕組みを整備済(自衛隊法82条の3)
  • 「総合ミサイル防空」強化のための取り組みを進めています
  • アメリカ軍は、同盟国/友好国のミサイル防衛のため、14カ国に舞台を展開(2020年6月末時点)
  • ロシアのミサイル防衛は、全システムをネットワークで連接し、情報を一元管理。また、首都防衛用に弾道弾撃墜ミサイルシステムも保有

との記載がありました。

今後、日本も国防費を増やして。

最悪の事態に備える動きが出てくる可能性もあります。

交渉による事態解決が最も望ましいとはいえ。

今の状況では、必要な対応とも感じます。

↓参照先↓
防衛省サイト「ミサイル防衛について」

ゼレンスキー大統領が国会で演説した翌日も、北朝鮮からミサイルが発射されています。

迎撃システムが機能していることを示しておく必要がありますね。

核シェルター設置に注力する

続いては、こんなツイートも。

核シェルターの設置を推進する動きも考えられます。

永世中立国として国際的に承認されているスイスは。

核シェルターの普及率100%です

それはそうですよね。

日本は戦争しない!

と、宣言していますが。

相手国に核兵器を使われない補償は、どこにもありません。

日本の核シェルター普及率は?

第200回国会(臨時会)に向けた令和元年12月4日付けの質問主意書には。

核シェルターに関する政府内の議論はほとんど進んでいない。

と、記載されています。

名義は、立憲民主党の熊谷裕人議員でした。

(あくまでも、当時の内容です)

↓参照先↓
参議院サイト「第200回国会質問主意書」

自分の身は、自分で守る。

核保有各国も、日本のお気楽な現状を認識しているでしょう。

個人的には、検討が必要だと考えます。

ちなみに、核シェルターの施工費用は?

自宅の庭の地下:225万円〜
自宅の庭の地上:180万円〜
リビングを改造:200万円〜

およそ車1台分ですね。

意外と高くない感じもします。

その為に税金が上がったとしても?

それで命の安全が確保されるなら。

ワタクシは、喜んで税金を納めます。

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主要国で演説したゼレンスキー大統領のコメント

各国へのゼレンスキー大統領の演説。

全体を通じて見ると。

それぞれの国に響く言い回しと共に、ロシアへの制裁とウクライナの空の安全を訴えています。

日本に向けても、趣旨は同様でした。

イギリスへの演説

2022年3月8日、英国議会にて。

ボリス・ジョンソン首相を含めた議員に訴えています。

  • 私達はこの戦争を行わなければなりません
  • 私達のウクライナを失いたくありません

とし、13日間のロシア侵攻について、時系列毎に説明。

  • どんな犠牲を払っても、私たちは自分達の土地のために戦い続けます
  • ロシアに対する制裁の圧力を高めて下さい
  • ウクライナの空が安全であることを確認して下さい
  • 今の私たちの問題は、生きるべきか、死ぬべきかということです

シェイクスピアの言い回しも引用しています。

↓参照先↓
Support the guardianのサイト

カナダへの演説

2022年3月15日、庶民院で演説。

ジャスティントルドー首相と議員に問いかけています。

ジャスティン、あなたとあなたの子供たちがこれらすべての激しい爆発、空港の爆撃、オタワ空港の爆撃を聞いていると想像できますか?

↓参照先↓
PBS NEWS HOUR

アメリカへの演説

2022年3月16日。

場所は、元老院(上院)と代議院(下院)の合同会議所。

人種差別撤廃に奔走したキング牧師の言葉

I have a dream
(私には夢がある)

と触れた上で

I have a need
(私には必要なものがある)

と語り、アメリカの支援によりウクライナ上空を閉鎖し、ロシア制裁の強化を求めています。

旧日本軍による真珠湾攻撃
2001年同時多発テロ

を引き合いに出し。

  • 1941年12月7日のひどい朝、飛行機があなたを攻撃して空が真っ暗になりました。
  • 2001年9月11日、戦場と独立した領土、罪のない人々が空中から攻撃された時、他の誰もそれを予期していなかったように、止めることができませんでした
  • 3週間、ウクライナでは同じ状況が毎日起きている
  • 今、私はほぼ45歳です
  • 今日、100人以上の子供たちの心が鼓動しなくなったとき、私の年齢は止まりました
  • それの死を止めることができなければ、私の人生には意味がありません
  • そして、これは私の人々のリーダー、偉大なウクライナ人としての私の主要な問題です

とコメントしています。

バイデン大統領に対しては。

あなたは偉大な国の指導者だ
あなたに世界の指導者になって欲しい

と呼びかけています。

ウクライナ語と英語を交えて、約17分演説しています。

↓参照先↓
The New York Timesサイト「議会へのゼレンスキーのスピーチ」
The Washington Postサイト

ドイツへの演説

2022年3月17日、連邦議会にて。

  • 占領者は2022年にヨーロッパの真ん中で108人の子供を殺しました
  • ロシア軍は私たちの都市を爆撃し、ウクライナの全てを破壊しています

と、約20分のスピーチ。

1940年代後半のベルリン封鎖中の西側連合国の空輸も想起しています。

オーラフ・ショルツ首相に対しては。

  • ウクライナが欧州連合(EU)に加盟するように私たちを支えてください
  • ドイツに相応しいリーダーシップの役割を与えてください

と呼びかけています。

↓参照先↓
Deutscher Bundestagサイト

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ゼレンスキー大統領の演説に対する各国の反応は?

各国のリーダーがどんな反応をしたのか?

調べてみた限りでは。

アメリカのバイデン大統領は。

ゼレンスキー大統領が演説した数時間後に、ウクライナへの追加の軍事援助について記者会見を開いています。

ゼレンスキー大統領が国会で演説した、約1時間半後。

日本の岸田首相は、記者団に対して。

  • ゼレンスキー大統領の決意に感銘を受けた
  • ロシアに対する更なる制裁を考える
  • これまで表明した1億ドルの人道支援に加え、追加の人道支援も考えていきたい
  • G7の一員としての連帯を世界に示したい

と、コメントしています。

また、演説の4時間後には。

公式Twitterでも発信しています。

改めて、ウクライナと共にある宣言。

ロシアに対しても牽制になりますね。

やはり、1国のリーダーの発言には、重みがあります。

迅速な発信は、さすがだと思います。

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ウクライナ国内におけるゼレンスキー大統領の支持率は?

ロシアがウクライナ侵攻する直前の2022年2月23日。

ウクライナ人が大統領として誰を見たいか?

という格付け世論調査では。

ゼレンスキー大統領は、

24.6%の支持を得て1位でした。

↓参照先↓
2月の大統領格付け:ゼレンスキーは自信を持って首位に立っている

その後。

ウクライナ人の90%以上がゼレンスキー大統領を支持していると報道されています。

↓参照先↓
ゼレンスキー大統領の承認率がどのように急上昇したか

ロシア侵攻後における一連の行動が、ウクライナ国民からも支持されているのでしょう。

自らの信念は元より。

元コメディアンという経験があるからこそ。

西側諸国を含めて、人々の心を掴むスキルに長けているものと考えられます。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

ウクライナ情勢の影響は。

日本国にとっても、対岸の火事ではありません。

今後の外交次第では、更なる紛争に巻き込まれる可能性もあります。

世界で唯一、核の被爆国である日本。

2021年10月8日。

日本のリーダーである岸田首相は。

  • 今求められているのは、国民の切実な声を踏まえて、政策を断行していくこと
  • 日本の絆の力を呼び起こす。それが私の使命です
  • 世界から得た信頼を基礎に、強い覚悟を持って毅然とした外交を進めます
  • 世界の平和と繁栄の礎である日米同盟を更なる高みへと引き上げていきます
  • ロシアとは、首脳間の信頼関係を構築しながら、平和条約締結を含む日露関係全体の発展を目指します

と、所信表明演説をしています。

↓参照先↓
日本経済新聞サイト「岸田首相の所信表明演説全文」

世界が平和な時であれば。

国会中継でのしょーもない議論を見ても、無関心を通せる方もいらっしゃるかも知れません。

ところが、今は日本も。

国益に大きく影響する有事の渦中にいます。

  • どんな政治家がどんな発言をするのか?
  • 実際に、どんな行動をとるのか?
  • 将来に向けて、与党と野党で、どんな建設的な議論を交わすのか?
  • 日本の国民と国益を守るために、どんな危機管理政策を出すのか?
  • その判断、実行スピードは?

責任ある有権者としても。

国会や外務省の対応に注目です。

いや、もう1度あえて言い換えます。

日本の未来のために、注目しましょう。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

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