2022年4月6日、アメリカのメージャーリーグ(MLB)が、バッテリー間のサイン交換に「電子機器」の使用を認めると発表しました。
さすが、スポーツ大国アメリカ。
取り組みも最先端ですね!
その名は、ピッチコム
2023年シーズンでも、導入されています。
- ピッチコムの仕様&使い方は?
- 電波が盗まれるんじゃないの?
- ピッチコムのお値段は?
- 日本プロ野球への導入は?
諸々含めて、お伝えします。
大リーグが導入したサイン交換の電子機器「ピッチコム」の仕様は?
では早速、本題。
2022年からアメリカ大リーグが導入した、サイン交換の電子機器「ピッチコム」。
主な仕様は、以下の通りでした。
①:キャッチャー▶︎ピッチャーのサイン
2022年に導入されたスタイルは、コチラ。
- 9つのボタンがある送信機
- 6インチサイズの受信機(骨伝導)
- 音声は英語、またはスペイン語
- ピッチャーとキャッチャー以外に3人が装着
(二塁手、遊撃手、中堅手の装着を想定) - 二塁手、遊撃手、中堅手の装着を想定
- 2021年のマイナー(シングルA)で試験済
- 2022年より、大リーグでも使用中
- ヤンキース、レイズ、ロイヤルズ、オリオールズ、パドレス等で実証済
- ゲーム進行の速度アップ、2塁走者からのサイン盗みを防止
キャッチャーからのサインが、ダイレクトにピッチャーの帽子に伝わる様子がわかります。
今までのサインのやり取りは、「指」です。
ピッチコムの使い勝手は?
と、気になるところですが。
2022年春の大リーグキャンプでも数多く試用されており、反応は上々のようです。
慣れると、メリットが大きそうですね!
技術的には、日本語対応も可能でしょう。
②:ピッチャー▶︎キャッチャーのサイン
そして2023年には、使用範囲が拡大!
サインを送る方向が、ピッチャーからキャッチャーにも使用可能になりました。
ピッチャーは、ピッチコムの送信機を「ベルト」や「グローブ」の裏に装着できます。
他にも、エンゼルスの大谷翔平選手は、ピッチコムの送信機を「ユニフォームの袖」に隠して、ボタンを見ずに投球前に操作して、サイン交換しています。
Shohei Ohtani was using the PitchCom to call what pitches to throw but he had it under his sleeve so he couldn't see the numbers at all.
— SportsCenter (@SportsCenter) March 31, 2023
He had each button’s exact location memorized 🧠
(h/t Tim Keown) pic.twitter.com/nmQoQHj6jT
メジャーリーグの規則として、ピッチコムの使用は「任意」です。
必ず使用する必要はありません。
その上で、2023年シーズンのメジャー球団(30チーム)には、以下のような「新規則」が許可されています。
・送信機3個の所有
・受信機12個の所有
・投手用/捕手用の送信機
(2つ同時使用可能)
・守備チームの受信機使用
(最大5個までOK)
ピッチャーにも導入されたピッチコム送信機の使用は、2023年メジャーリーグの新ルール「ピッチタイマー」への対応として、ピッチャーが「投球に集中できる」メリットがあります。
キャッチャー側には、イヤホンの音声でサインが伝わるので、バッターに音が漏れる心配もなさそうです。
引用元:The Daily News
↓参照先↓
・MLBニュース|投手は ’23 年に PitchCom 送信機を装着できるようになりました
・The Daily News|大リーグの投手は2023年のサイン交換にピッチコムを使用できます
サイン盗み防止デバイスの「ピッチコム」使い方&お値段は?
ピッチコムの使い方は?電波はハッキングされない?
実際に使用している動画を紹介します。
↑動画(0:53〜)から確認できます↑
英語ですが、雰囲気は伝わると思います。
キャッチャーは、送信機を手首に装着。
サインの伝え方としては、
速い球+外角低め
カーブボール+内角真ん中
といった具合に、ボタンを組み合わせてサインを送ることができます。
送られた信号は、ピッチャーの帽子に装着している受信機へ。
サインの「組み合わせ」が音声で伝えられる。
といった具合です。
音量調節も可能。
試合中のマウンドと二塁ベースの距離であれば、音声は聞こえないようです。
電波がハッキングされるのでは?
と、心配になりますが・・・
ピッチコムを開発した
「PITCHCOM」
の関連記事によると。
- 通信システムは、特許出願中
- 産業グレードの暗号化アルゴリズムを使用し、最小限のデータをデジタル送信するため、傍受された送信を解読することは数学的に不可能
と言い切っていました。
そりゃあ、誰でも気になりますからね。
開発者なら、第一に解消するでしょう。
味方がバラさない限り、
電波が盗まれることはなさそうです
ピッチコムの公式サイトには、大学や高校での使用を想定した「よりスマート」で「手頃な価格」のデバイス写真もありました。
コチラの受信機は、サインが「表示」される仕様です(軽量ながらバッテリー寿命は5時間)。
デバイスの開発者は、
ジョン・ハンキンス氏
電気工学の学位を取得し、28年のキャリアで、何千もの特許を作成。
何より、熱心な野球ファンとのこと。
ジョン・ハンキンス氏は、マジックショーのステージ上で「手首」から合図を送るシステム(LIVE SHOW CONTROL)を見て、ピッチコムの発想を思いつきました。
といった感じがします。
ピッチコムの値段は、いくら?
コチラも気になる所ですよね!
開発メーカーのサイトには、明記されていませんでしたが。
アメリカの英語サイトには、
との記述がありました。
日本円でいくと、約65万円。
(2022年時点では)結構なお値段ですね!
普及すれば、もっと安くなりそうです。
まあ、大リーグのチームにしてみれば。
サインを盗まれるよりは、
安い買い物では?
詳しい事が分かり次第、更新します。
↓参照先↓
MLBは、チームにサイン盗み防止テクノロジーの使用を許可します
日本プロ野球へのピッチコム導入は?
2022年からメジャーリーグで導入が始まった、サイン盗み防止デバイスのピッチコム。
日本プロ野球への導入は?
と、調べてみましたが・・・
今の所、明確な反応は確認できませんでした。
しばらく様子を見る
という事になりそうですね。
2022年4月10日に放映された
TBS放送のサンデーモーニング
スポーツコーナー
「週刊御意見版」
でも紹介されていました。
- 上原浩治氏(元大リーガー)
- 黒木和宏氏(野球評論家)
のコメントでは、
音の聞こえ方に課題がある
と指摘していました。
まあ、その辺りは。
グラブで耳を覆うなりすれば、解消できる事でしょう。
「慣れ」の部分もあるでしょうね。
最悪、従来のサインと併用すれば良い訳で。
アメリカの場合、アメフトでも似たような無線機を使ったシステムが既に導入されているので、普及も早かったと思われます。
日本のプロ野球関係者の方々にも、周知されていくでしょう。
反応は・・・薄そうですが(笑)
日本ハムの新庄監督なら、
すぐに飛びつきそう(笑)
こういう時の日本の意思決定・・・
それこそ、中国とかと比較すると?
事実として、スピードが格段に遅いです。
「とりあえず、様子見」が多すぎます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
- サイン盗み防止
- ゲーム時間の短縮
を目的に大リーグで導入された電子機器。
いかにもアメリカらしい発明です。
最先端の働き方改革とも言えるでしょう!
サッカーのVARシステム然り、スポーツも益々ハイテク化していますね。
世界大会やオリンピックでも採用されるかも?
今後、ピッチコムが普及すれば・・・
野球の戦術や、駆け引きも変わってきそうです。
日本での実装も含めて、今後の展開にも注目ですね!
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最後まで読んでくださり、ありがとうございました!!