2022年2月24日、
ロシアがウクライナに軍事侵攻を開始しました。
各所で平和を願う声が続出する中。
わずか3日後の2022年2月27日。
楽天グループの三木谷社長が、
ウクライナに10億円を寄付するツイートを発表しました。
三木谷社長は、2011年の東日本大震災が発生した2週間後に。
同じく10億円以上を寄付すると発表しています。
しかしながら、今回は。
有事が発生した3日後です。
非常に迅速な動きです。
三木谷社長は、なぜこれ程まで迅速に
ウクライナへ10億円を寄付したのか?
調査&考察しました。
ウクライナに10億円を速攻で寄付した三木谷社長
三木谷社長が、ウクライナに10億円寄付した流れを調べてみると。
2022年2月27日の1時28分に、
Twitterで三木谷社長本人が報告。
その後、在日ウクライナ大使館がツイートして拡散しています。
ロシアのウクライナ侵攻から、かなりスピード感のある対応です。
かなり、深夜遅くのツイートです。
三木谷社長が、深夜に個人としてツイートした意図は?
寄付のニュースを、いち早く拡散して。
1個人として、ウクライナへの支援を世界中に呼びかけたかったのでしょう。
携帯事業の先行投資により、楽天グループの赤字幅が最大化した2021年。
楽天グループとしての報告になってしまうと。
諸々を考慮して、発表自体が遅くなってしまう可能性がありますからね。
切実な想いが伝わるツイートです。
三木谷社長がロシア侵攻3日後で動いた理由は?
続いて、本題。
三木谷社長が、有事発生のわずか3日後に10億円をウクライナへ寄付した理由を、4つ考察しました。
ウクライナの大統領と親交がある
まず、1つ目の理由として。
三木谷社長は、ウクライナの大統領に相当の思い入れがある
という点です。
2019年初夏にウクライナのキエフを訪れて、ゼレンスキー大統領と面会している写真をツイートしています。
三木谷社長が、10億円をウクライナに寄付する際。
拝啓、大統領閣下
と題して、英語で以下のようなメッセージを添えています。
- 私の思いは、あなたとウクライナの人々と共にある
- 2019年の初夏にキエフを訪れ、あなたのデジタル技術に対する深い造詣に心から魅了されました
あまり日本では知られていなかったと思うのですが。
ウクライナは、IT大国と言われています。
旧ソ連時代においては、科学技術の中心地。
原子力発電所
ロケット
人工衛星
核弾道ミサイル
これらを製造する技術がありました。
理系人材の国
東欧のシリコンバレー
とも言われています。
ゼレンスキー大統領は、44歳。
元々は、俳優やコメディアンで有名になった方。
無所属の政党から立候補し、
2019年5月から第6代ウクライナ大統領を務めています。
同じくITを推進する楽天グループの三木谷社長にとって。
IT事業が盛んなウクライナという国だけでなく。
ゼレンスキー大統領個人もまた、三木谷社長を心酔させている人物だと推察されます。
思い入れが強い分、より迅速に対応している。
と、考えられます。
民主主義を支援し、グループ社員がいるウクライナの復興を強く願っている
この想いは、ツイートしたメッセージにも表れています。
- 平和で民主的なウクライナを不当な力で踏みにじる事は、民主主義への挑戦であると私は考えています
民主主義とウクライナへの強い想いが込められていますね。
楽天グループの社員にも、ウクライナ人がいます。
楽天が提供しているスマホ無料通話アプリ「Viber」を運営する拠点が、ウクライナの首都キエフと南部のオデッサにあるようです。
楽天グループの社長として。
何より、大切な社員のために。
もちろん、3.11の時も同じ想いだったのでしょう。
今回は、より使命感を持って、より迅速に対応する
という、経営者としての意識を感じます。
節税対策ではなく、人道支援を心から願っている
もう1つの寄付の大きな目的は。
節税ではなく、ひとえに人道支援でしょう。
根拠は以下の通りです。
国税庁のサイトを見ると。
寄付金は、所得控除されます。
つまり。
寄付をすると。
その金額には、所得税が発生しません。
4,000万円以上の所得者に対する所得税率は、45%。
10億円を寄付すると?
結果的に、4億5千万円が節税できます。
我々にとっては、めちゃくちゃな大金ですね。
とはいえ、ですよ?
フォーブスジャパンの2021年日本長者番付によると。
三木谷社長の資産は、8,260億円。
番付で7位にランクインしています。
↓参照先↓
フォーブスジャパン2021年日本長者番付
そう考えると。
三木谷社長にとっての10億円は?
総資産のわずか0.12%です。
貯金が100万円ある方だと、1,200円と同じ感覚です。
そもそも10億円なんて。
三木谷社長にとっては、大した金額ではないのでしょう。
10億円の寄付により、結果的に4億5千万が節税になるとはいえ。
少なくとも、節税が第一の目的ではないと考えます。
今の日本に納めるよりは、1秒でも早くウクライナの復興に使いたい
という、心からの想いが働いていると考えます。
楽天グループの企業イメージをアップさせるための広告?
本人がツイートした書簡にも。
- 暴力の犠牲になっているウクライナの人々を助けるための人道的活動に使ってもらうことにしました
- 私はウクライナと共に歩んでいます
と、明言しています。
どの企業よりも、いち早く。
そして、個人としても3.11の時よりも早く。
軍事支援ではなく、人道支援として10億円をウクライナに寄付することで。
あくまでも、副次効果として。
楽天グループの企業イメージを、よりアップさせる
そんな意識があった、とも考えられます。
2021年、広告宣伝費が最も多かった企業を調べてみると。
1位:ソニーグループ(2,600億円)
2位:日産自動車(2,325億円)
3位:イオン(1,705億円)
↓参照先↓
東洋経済オンライン 広告宣伝費が多いトップ300社ランキング2021
各社、広告には相当なコストをかけています。
それから考えると。
楽天にとっての10億円は、大した金額ではありませんね。
三木谷社長にとっても。
10億円は、チップ程度のお金です。
素晴らしい経営判断です。
男気のある三木谷社長って、どんなポリシーがある人?
10億円をポンと速攻で寄付した三木谷社長。
どんなポリシーがある方なんでしょうか?
人となりを調べた所。
ニッポンの社長
というサイトに、ご本人の想いが特集されていました。
- 7歳から9歳までアメリカにいた時、何をするにしても意味を常に考えるクセがついた
- 大学時代にテニス部キャプテンをしていた経験が、リーダーシップの原点
- 新入生の玉拾いをムダと考えて、やめさせた
- 阪神淡路大震災で叔父と叔母をなくし、人の命の儚さを痛感し、起業を決意
- 国の仕組みを変えないと、創業の精神は達成できない
- リスクをとって価値を創造した起業家を讃えるべき
- 世の中にどんな価値を提供するのか?という本質を常に考えるべき
- 必要な心構えは、大義名分、品性高潔、用意周到、信念不抜、一致団結
↓参照先↓
ニッポンの社長 ウェブサイト
今回の寄付をした一連の行動も。
国が動く前に、自分が先に考えて動く。
上記の信念があってこその行動、ということが良く分かります。
まさに、有言実行を体現されていますね。
本当に、素晴らしい方だと思います。
過去に三木谷社長が寄付した金額は?
三木谷社長が大金を寄付をしたのは、今回だけではありませんでした。
冒頭でも触れた通り、東日本大震災の際にも。
被災した岩手、宮城、福島の3県に対して寄付しています。
個人で10億円
企業として3億円
寄付の意向を発表したのは、2011年3月25日。
震災発生日の2週間後です。
この際、三木谷社長は。
子どもたちの生活支援や教育援助に使ってほしい
と、述べています。
2016年の熊本地震の際にも。
個人と楽天グループから、各3,000万円を寄付しています。
視野の広さと判断力。
復興への迅速な行動力。
楽天グループが大きな発展を遂げているのも、大いに納得できます。
三木谷社長が今回のウクライナ支援を発表したのは。
ロシアのウクライナへの侵攻が発生して、わずか3日後。
非常に強い想いが伺えます。
三木谷社長は、どんな家系で育った?
三木谷社長のプロフィールを含めて、家系を調べました。
三木谷 浩史(みきたに ひろし)
出身地:兵庫県神戸市
生年月日:1965年3月11日(56歳)
出身大学:
(学部)一橋大学商学部
(大学院)ハーバード大学経営大学院
身長:181cm
血液型:O型
前職:日本興業銀行(現みずほ銀行)
現職:
楽天グループCEO
慈善活動家
FCバルセロナ取締役
家系:
父は三木谷良一 神戸大学名誉教授
兄は三木谷研一 ヴィッセル神戸取締役副会長
徳川家康の側近 本田忠勝の子孫
外祖父の従兄弟は、
ミノルタカメラ創始者の田嶋一雄
いやはや、ものすごい家系ですね。
2008年に日本の長者番付の8位にランクインした経営者としての視点や考え方は、代々受け継がれているのでしょう。
ウクライナへ寄付金を送る方法は?
振込先が、在日ウクライナ大使館よりツイートされています。
三菱UFJ銀行
広尾支店 047
普通
口座番号0972597
エンバシーオブウクライナ
在日ウクライナ大使館からは。
赤十字国際委員会に、ロシア兵士の遺体を搬送するように働きかけている模様です。
寄付金が、平和的な人道支援に使われることを願うばかりです。
2022年2月28日には。
ミュージシャンのYOSHIKIさんが、1,000万円を寄付したツイートが。
三木谷社長も、即座に反応されています。
各々の道を極めたお2人は、奇しくも。
同い年の56才。
マインドや視点も近いのでしょう。
平和を願う気持ちは、金額の問題ではありません。
検討されている方は、ご参考下さい。
過去に最も寄付した億万長者は?
世界に目を向けると。
もっと高額な寄付をした億万長者が。
TOP2は、誰だと思いますか?
ウォーレン・バフェット:約3,740億円
ビル・ゲイツ:約2,860億円
2018年の情報ですが、ケタ違いですね!
2021年の日本企業売上高ランキングでは。
433位の福山運送が、売上高2,855億円。
それを上回る金額を、個人が寄付。
三木谷社長も凄いですが・・・
世界には、上には上がいるものですね。
↓参照先↓
日本の上場企業売上ランキング
まとめ
いかがでしたでしょうか?
なぜこれ程までに迅速に、三木谷社長がウクライナに10億円を寄付した理由を考察しました。
本当に立派な経営者だと思います。
口だけで議論するのは、簡単ですが。
ここまで迅速に実際に行動できる人は。
素晴らしいと思います。
ロシアのウクライナ侵攻を対岸の火事と捉えるか、何か少しでもできる事をやるのかは?
それぞれの判断です。
寄付をするしないに、正解はないと思います。
ですが、少なくとも。
自分の頭で良く良く考えて、行動したいですね。
また新しいことが判明次第、更新します。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。