2022年3月14日。
ロシアのテレビ番組「Channel One」での夕方のニュースの生放送中。
番組の編集者が、戦争反対を訴える政治ポスターを持ってスタジオに駆け込みました。
マリーナ・オブシャニコワさん。
非常に勇気ある行動ですね。
日本のTwitterでは。
その行動を讃える声と共に。
本人の無事を心配するコメントが多数ありました。
戦争反対!
プロパガンダを信じないで
あなたは騙されている
などと書かれています。
報道番組で「戦争」という単語を使うと。
15年の実刑となる新法が成立したばかりとの報道もありましたが。
2日後、罰金30,000ルーブルを課されて釈放されました。
ひとまずは、本当に良かったです。
その中で。
拘束後、ロシアではどんな報道をされたのか?
適用されたロシアの法律を含めて、調べてみました。
マリーナ・オブシャニコワのプロフィールは?
まずは、マリーナさんのプロフィール。
スイマーで愛犬家?でもあるようです。
ボルガ川とボスポラス海峡を横断した
との記述もあります。
ちなみに。
トルコとアジアを隔てるボスポラス海峡。
距離は、698〜3,700メートル。
記録に果敢に挑戦する方ですね。
今回の勇気ある行動にも納得です。
戦争反対を訴えたディレクター拘束後の現地報道は?
では、本題。
2022年3月15日時点では。
ロシアのニュースサイト
「E1.RU」によると。
マリーナさんが掲げた戦争反対のメッセージに、モザイクがかけられた写真と共に。
3万〜5万ルーブルの罰金処分か?
(1ルーブル=0.99円)
と、コメントされていました。
具体的な記述は、以下の通り。
- 彼女は逮捕され、現在、行政処分に直面しています
- スタジオに出くわした女性は、チャンネル1の編集者であるMarina Ovsyannikovaであることが判明した、とAlexeiVenediktovは彼のTelegramチャンネルで述べた
- Marina Ovsyannikovaには2人の子供がいる
- 現在、彼女はオスタンキノ警察署に拘束されている
- 弁護士ユリア・フェドトワの見解では、ロシアの行政犯罪法の第20.3.3条の下で非難される可能性がある
- 3万〜5万ルーブルの罰金に直面している
ヤンデックス
という、ロシアの検索エンジンにもニュースが出ています。
マリーナさんが掲げたメッセージには、全てモザイクがかけられています。
今回の1件。
ロシア国内では、情報統制されていました。
2022.3.16追記
イギリスBBCのニュースで
罰金を課されて釈放されたという報道がありました。
罰金は、30,000ルーブル。
14時間質問を受け、2日間眠らず、法的支援を受けることができませんでした。
「私はロシアがこの侵略を始めるのが好きではないので、自分でこの決定をしました」
と、本人が裁判所を去る際、英語で答えています。
↓参照先↓
英BBCサイト「ロシアのジャーナリストが14時間の尋問について語る」
ロシア行政犯罪法の第20.3.3条って?
調べてみた所。
ロシア連邦とその市民の利益を保護し、国際の平和と安全を維持するために、ロシア連邦の軍隊の使用を信用しないことを目的とした公の行動
として、説明されていました。
2001年12月30日付で制定され、2022年3月4日に修正されています。
今回のようなケースの場合、罰金の金額は。
市民:3万〜5万ルーブル
役人:10万〜20万ルーブル
法人:30万〜50万ルーブル
となっていました。
対象が個人か法人で金額が異なっています。
↓参照先↓
ロシア行政犯罪法の第20.3.3条を説明するサイト
ロシア国内の反応は、どうだった?
これをリアルタイムで見ていたロシア国民は、どのように感じたのでしょうか?
2022年3月15日、ロシア国内に在住する方に話を聞くと。
- ロシアの若者は、政治に興味なしか、怒りを感じている人が多い
- 高齢者は、テレビを見てプーチン大統領を信じている感じ
- ロシアが崩壊したら、優秀な若者が国外に流れそう
とのコメントがありました。
現在は、世界中にインターネットが発達しています。
当然、日本を含めたロシア国外にいるロシア人の方々には。
リアルな報道が伝わっています。
情報統制にも限界があるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
勇気を持って行動したマリーナさん。
勤め先には辞表を提出し、引き続きロシアに滞在するようです。
何はともあれ、無事に釈放されて良かったですね。
2人のお子さんも、心配だったでしょう。
とはいえ、
これで全て大丈夫!
とは言い切れません。
今回の処罰は。
マリーナさんがテレビで訴えかける前に、SNSで反戦を呼びかけた行為に対する罰金であり。
今後、裁判で別の刑事罰に問われる可能性があります。
身の安全を確保する必要もあるでしょう。
この行動がきっかけとなり、事態が平和的に解決する方向になるように願います。
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。