2023年バスケW杯の男子スロベニア代表って、強いの!?
そんなアナタの疑問を解決します。
そもそも「スロベニア」って、「ヨーロッパの国」というイメージはありますが・・・
バスケが強いと言われても、あまりイメージが湧きませんよね?
注目のスロベニア代表選手を含めて、詳しい情報をお伝えします!
バスケファン、必見!!
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2023年バスケW杯|スロベニア代表が強い理由
では早速、本題。
バスケットボールのスロベニア代表が強い理由について、詳しく見ていきましょう!
強い理由①:NBA所属のスター選手がいる
まずは、何といってもコチラでしょう。
以下は、2023年W杯のヨーロッパ予選に出場したスロベニア代表の選手です。
★:NBAの選手(3名)
★:元NBAの選手(1名)
選手名 | ポジション | 身長 | 平均得点 | 2022-23 所属チーム | 生年月日 |
---|---|---|---|---|---|
★ ルカ・ドンチッチ | SF | 201cm | 24 | マーベリックス | 1999.2.28 |
グレゴール・グラス | SG | 198cm | 22 | アドリアリーグ | 2001.4.29 |
ジョーダン・モーガン | PF | 204cm | 17 | トルコリーグ | 1991.9.15 |
ミハ・ラポルニク | PG | 194cm | 15 | スロバキアリーグ | 1993.10.18 |
★ ゴラン・ドラギッチ | PG・SG | 188cm | 14 | バックス | 1986.5.6 |
エド・ムリッチ | PF | 202cm | 10.3 | アドリアリーグ | 1991.11.27 |
★ マイク・トビー | C | 213cm | 9.5 | バルセロナ (スペインリーグ) 元ホーネッツ | 1994.10.10 |
ジガ・サマー | PG | 197cm | 9.3 | ドイツリーグ | 2001.1.26 |
クレメン・プレペリッチ | PG | 192cm | 9 | スペインリーグ | 1992.10.20 |
ブラズ・マコビッチ | SF | 201cm | 8.8 | スロベニアリーグ | 1990.3.21 |
アレクセイ・ニコリッチ | PG | 191cm | 8.5 | イタリアリーグ | 1995.2.21 |
★ブラッコ・チャンチャー | SF | 203cm | 8.5 | ナゲッツ | 1997.4.10 |
ササ・シアニ | PF | 205cm | 7.5 | スロベニアリーグ | 2003.3.25 |
アーバン・クラウザー | PG | 186cm | 7.3 | スペインリーグ | 2004.3.27 |
ゾラン・ドラギッチ | SG | 196cm | 5.5 | アドリアリーグ | 1989.6.22 |
ジガ・ディメッツ | PF | 210cm | 2.5 | 西宮ストークス | 1993.2.20 |
レオン・スタージャー | SG | 193cm | 2 | スロベニアリーグ | 2000.3.17 |
ロク・ラドビッチ | SF | 200cm | 2 | アドリアリーグ | 2001.2.4 |
バイン・プレペリッチ | PF | 200cm | 1.7 | スロベニアリーグ | 2001.8.5 |
ユーリ・マクラ | SF | 211cm | 1.3 | スロベニアリーグ | 1999.12.23 |
ヤカ・ブラジッチ | PG・SG | 196cm | 1 | トルコリーグ | 1990.6.30 |
ペタル・ビヤチッチ | PG | 196cm | 0 | アドリアリーグ | 2000.1.19 |
ヤン・スパン | PG | 189cm | 0 | スロベニアリーグ | 1992.11.20 |
ヤコブ・チェバシェク | SF | 200cm | 0 | ベルギーリーグ | 1991.4.28 |
ロベルト・ユルコビッチ | SF | 202cm | 0 | スロベニアリーグ | 2002.6.14 |
・平均得点が高い順に並べています
・他のポジションもプレー可能な選手がいます
NBA「経験者」とした場合、元ホーネッツのマイク・トビー選手を含めて4名です。
バスケットボールのポジションについては、以下の図をご参考ください。
引用元:THE ANSWERより
バスケットボールのポジションは、5つ。
スロベニア代表の場合、そのうち4名がNBA経験者!
世界最高峰のリーグであるNBAでプレーしている選手が多ければ、それだけチームのレベルも高くなります。
しかも、スロベニア代表で最も有名な主力選手の「ルカ・ドンチッチ選手」は、NBAにデビューした2019年には「新人王」を獲得し、NBAのオールスターに4回も選ばれた逸材中の逸材。
そして、その他の選手たちも・・・世界各国の主要リーグ(スペイン・イタリア・ドイツ・トルコ、等)でプレーしており、各人が柔軟な戦略と多様なスキルを持っています。
つまり、スロベニア代表は
ということですね。
特にW杯は、短期決戦の国際試合。
スロベニア代表チームとしては、状況に応じて柔軟に戦略を変更し、相手の弱点を突く「引き出し」が多い状況です。
強い理由②:FIBA世界ランクが高い
チームの強さを語る上で、「FIBA世界ランキング」は、重要な要素の1つです。
FIBAの公式サイトから、2023年3月7日に発表されています。
🚨 Men's World Ranking Update 🚨
— FIBA (@FIBA) March 7, 2023
As #FIBAWC Qualifiers wrap up, Spain 🇪🇸 hold onto the first spot in the newest edition Men's World Ranking, presented by @Nike! 📢
📊 See the full rankings here: https://t.co/MUs3rlF90Y pic.twitter.com/CENVXVUGwe
スロベニア代表チームのFIBAランキング推移は、コチラ!
2023年3月7日:7位
2022年11月18日:7位
2022年9月26日:7位
2022年3月1日:5位
2021年12月8日:4位
2021年3月2日:16位
2020年3月4日:17位
少なくとも、2022年3月1日時点で「5位」だったので・・・2023年時点での男子スロベニア代表の順位は、「歴代最強」ではありませんでした。
とはいえ、世界ランク7位となると、相当強いですよね。
例えば、最新のサッカーFIFAランキング7位は、カタールW杯で日本を破った「クロアチア」ですし、野球のWBSC世界ランキング7位は「キューバ」です。
このように別のスポーツで例えると・・・改めて、バスケW杯に出場するスロベニア代表の強さが分かりやすくなるかと。
ちなみに、2023年3月に発表された女子スロベニア代表のランキングは、8位でした。
🚨 New FIBA Women's World Ranking presented by Nike is out! 🚨
— FIBA (@FIBA) March 3, 2023
📊 Check the full ranking: https://t.co/1gbFSfd7Id pic.twitter.com/zP8Ca61U3A
スロベニア代表は、男子・女子共に強い!
スロベニア代表には、ルカ・ドンチッチのような突出した「個の力」だけでなく、「チーム力」としても、世界の中で優れていることが良く分かります。
強い理由③:近年の世界大会で好成績
FIBAバスケW杯
2006年 埼玉大会:12位
2010年 トルコ大会:8位
2014年 スペイン大会:7位
2019年 中国大会:不出場
ヨーロッパ選手権
2001年 トルコ大会:13位
2003年 スウェーデン大会:10位
2005年 セルビア大会:6位
2007年 スペイン大会:7位
2009年 ポーランド大会:4位
2011年 リトアニア大会:7位
2013年 スロベニア大会:5位
2017年 トルコ大会:優勝
2022年 4カ国大会:6位
オリンピック
2020年 東京大会:4位
こうして見ると・・・特に最近になってから、スロベニア代表の好成績が目立ちますね!
スロベニア代表は、ルカ・ドンチッチの加入によって、強くなったとも言えます。
強い理由④:平均身長が高い
バスケットボールは、競技の特性上、「身長の高さ」が重要なスポーツ。
その点においても、
一方で、2019年のワールドカップに参加した選手のうち、ポジション別の平均身長は、以下の通りでした。
〜2019年バスケW杯〜
引用元:Int. J. Environ. Res. Public Health 2020,17, 3141 Table1
参加選手の平均身長
① ポイントガード:188cm
② シューティングガード:192cm
③ スモールフォワード:201cm
④ パワーフォワード:205cm
⑤ センター:209cm
例えば、2023年W杯予選のスロベニア代表で得点能力の高かった「ベストメンバー」を、以下のように組んでみると・・・
〜2023年バスケW杯予選〜
引用元:PROBALLERS スロベニア代表
主力スロベニア代表の身長
① ポイントガード:188cm
(ゴラン・ドラギッチ)
② シューティングガード:198cm
(グレゴール・グラス)
③ スモールフォワード:201cm
(ルカ・ドンチッチ)
④ パワーフォワード:204cm
(ジョーダン・モーガン)
⑤ センター:213cm
(マイク・トビー)
2023年バスケW杯予選に参加したスロベニア代表の選手が、2019年バスケW杯の平均身長を下回るのは、パワーフォワードのみ(マイナス1cm)となります。
スロベニア代表は、身長でも有利なチーム事情であることが分かります。
強い理由⑤:国内のバスケ人気が高く、若手の強化体制が整っている
1991年にユーゴスラビアから独立したスロベニアは、1992年1月10日にFIBA(国際バスケットボール連盟)に公式加入しており、1950年に設立された国内のバスケットボール連盟(KZS)には、41,831名の登録選手と134のクラブがあります。
↓参照先↓
ウィキペディア(英語)|スロベニアのバスケットボール
スロベニア国内には、ABA(アドリア・バスケットボール連盟)に加入しているプロのチームがあり、スロベニアの若者たちの間でも、バスケットボールは大人気!
また、スロベニアのバスケットボール連盟(KZS)は、男女合わせて10カテゴリーの代表チームを管理しており、13才以降の若手選手について、クラブチームと連携したユースチームの選考プロセスが開発されています。
実際に、先ほどお伝えした、2023年のW杯予選に出場したスロベニア代表選手のリストを見ても・・・
若手が育っているチームは、強い!
強い理由⑥:まじめで職人気質な国民性
続いて、スロベニア人の国民性です。
他には、仕事に対しては「職人気質」でありながら、(落ち度があれば)きちんと謝罪して対応する姿勢を評価している日本企業のコメントがありました。
そして、日本の自然災害に対して、お見舞いのメッセージを渡すなど「義理堅い」一面も。
なんだか、日本人っぽい!
↓参照先↓
株式会社プロト|スロベニアってどんな国?
以上の情報を踏まえると。
スロベニア代表の選手たちも、基本的には同じような性格だと言えるでしょう。
体格に優れて、性格も真面目なら・・・バスケットボールのようなスポーツ競技には向いていますね。
強い理由⑦:監督の戦術スキルが高い
スロベニア代表は、指導者も優秀です。
Slovenian coach Aleksander Sekulic does! 😅#Tokyo2020 #Basketball pic.twitter.com/Fxo0SJ1TYb
— FIBA (@FIBA) July 26, 2021
しかも、東京オリンピック1次リーグC組の初戦では、当時世界ランク4位の強豪アルゼンチンに「118-110」で勝利しています。
2022年のヨーロッパ選手権では、期待外れの6位で終わっただけに・・・2023年のW杯では、リベンジに燃えているでしょう。
強い理由⑧:コーチ陣が優秀
スロベニア代表チームのコーチたちは、選手たちのスキルを向上させ、弱点を補うためのトレーニングや指導を提供しています。
例えば、スロベニア代表コーチの「アンゼ・マチェク氏」は、以下のような独特なウォーミングアップを取り入れています。
Diversity, Versatility and Joy should be always part of #basketball warm up! ⚠️
— Luka Bassin (@LukaBassin) June 25, 2022
Here is joyful warm up routine by @kzs_si 🇸🇮 and coach Anže Maček. pic.twitter.com/2gp0qDE4pG
あまり見たことのない
ウォーミングアップです!
他にも、アンゼ・マチェク氏は、ルカ・ドンチッチ選手の専属トレーナーも担当しています。
Luka working out in Ljubljana with his trainer Anže Mačekpic.twitter.com/F4twAzRmkv
— Ballislife.com (@Ballislife) June 10, 2022
ルカ・ドンチッチ選手は、NBAのトップ選手。
そんな選手のコンディションを調整できている時点で、かなり優秀なトレーナーであることが分かります。
強い理由⑨:国内でスポーツ選手へのサポートが厚い
最後は、「お国柄」です。
スロベニアは人口200万人程度の小さな国ですが、経済格差も少なく気候も温暖で、国民のほとんどがスポーツをする余裕があります。
経済格差が少ないことで、スポーツで「お金を稼ぐ」ことを目標せずに、もしスポーツで失敗しても、スロベニア国内で働けば「潰しがきく」環境が整っています。
そして人口が少ない分、競争が激しい他の国と比べると、様々なスポーツで何度もチャンスが与えられるという利点もあります。
また、スロベニアではアスリートは尊敬の対象でもあり、広範囲で安定したサポート制度が充実している事でも知られています。
↓参照先↓
I FEEL SLOVENIA|スロベニアがスポーツで成功する説明
2023年バスケW杯|スロベニア代表の注目選手
スロベニア代表の「強さ」を象徴するメンバーです。
①:ルカ・ドンチッチ
まずは、なんと言ってもこの選手です!
13 歳でスペインのレアル・マドリードに移籍したルカ・ドンチッチ選手は、父親もプロのバスケットボール選手でした。
実際のプレースタイルは、コチラ。
変幻自在のパスとシュート精度!
専門家の意見をシンプルにまとめると
- バスケットボールIQが高い
- 「減速力」がトップクラス
というコメントがありました。
生年月日:1999年2月28日(24才)
身長/体重:201cm/104kg
出身:スロベニア リュブリャナ
利き腕:右手
ポジション:PG/SF
所属チーム:マーベリックス
(2018〜)
確かに恵まれた体格ですが、NBAの選手の中でも、特にスピードがあるわけではありません。
ルカ・ドンチッチの「バスケIQの高さ」を感じるプレーはコチラ。
@lukadoncic ♬ original sound – Luka
シュートの正確性も、ものすごいです。
@lukadoncic Replying to @irvinlmao ♬ Hej, hej – Gamsi
こんな遠くからシュートを決められたら・・・どうやってディフェンスして良いのか分かりませんね!
②:ゴラン・ドラギッチ
「いぶし銀」のプレーが特徴のベテラン選手。
ルカ・ドンチッチほどの爆発力はありませんが、視野が非常に広いNBA選手です。
No look dime from The Dragon 🐉@Goran_Dragic | @NBCSChicago pic.twitter.com/WS6pxZsK3A
— Chicago Bulls (@chicagobulls) January 29, 2023
生年月日:1986年5月6日(36才)
身長/体重:191cm/86kg
(ウィキペディアより)
出身:スロベニア リュブリャナ
利き腕:左手
ポジション:PG/SG
所属チーム:バックス(2023〜)
年齢を感じさせない、ものすごいノールックパスですね!
③:ブラッコ・チャンチャー
高い・強い・上手いがそろった選手!
印象的だったのは、2022年のユーロ選手権で、リトアニア代表と対戦した時のプレーです。
MAKE IT COUNT VLATKO!@CancarVlatko taking care of business on both ends of the court! 🔒#EuroBasket x #BringTheNoise
— FIBA EuroBasket (@EuroBasket) September 1, 2022
📺 https://t.co/XA74Vl1szW pic.twitter.com/lfaq5oKkH0
生年月日:1997年4月10日(26才)
身長/体重:203cm/107kg
出身:スロベニア コペル
利き腕:右手
ポジション:SF
所属チーム:ナゲッツ(2019〜)
スピード・ジャンプの高さ・スタミナ・体の強さがありますね!
まるで、スラムダンクの世界・・・
スロベニアって、どんな国?
スロベニアは、ヨーロッパの「 南」に位置しており、イタリア・クロアチア・ハンガリー・オーストリアに囲まれた、日本の四国に近い国土面積の小さな国です。
面積:2万273平方キロメートル
日本の四国とほぼ同じ
154位/235ヶ国
人口:約210万人(2021年時点)
名古屋市より少ない
148位/218ヶ国
首都:リュブリャナ
(29万3千人:2019年1月時点)
言語:スロベニア語
1人あたりGDP(IMF):29,298ドル
36位/193ヶ国
国際競争力ランキング:70.2 pts
35位/141ヶ国
↓参照先↓
・外務省|スロベニア共和国
・GN|スロベニアの統計データ
山あり(アルプス山脈)・海あり(アドリア海)の国なので、「南欧の日本」と表現されることもあります。
スポーツに限らず、国土や人口が少なくても、GDPが高いということは・・・「人」の生産性が優れている証明でしょう。
ちなみに、名前の末尾に多い「〜ッチ」には、「〜の息子」という意味があり、スラブ系諸国では広く使われている命名法です。
まとめ
2023年バスケW杯のスロベニア代表が強い理由について、詳しくお伝えしました。
まとめると、以下の通りです。
- NBA所属のスター選手がいる
- FIBA世界ランクが高い
- 近年の世界大会で好成績
- 平均身長が高い
- 国内のバスケ人気が高い
- まじめで職人気質な国民性
- 監督の戦術スキルが高い
- コーチ陣が優秀
- 国内のサポートが厚い
こうして見ると・・・
東京オリンピック同様、2023年のW杯で対戦する日本代表にとっては強敵ですね!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!!